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個人再生に失敗したらどうなる?認可の取り消しへの対処法について解説

個人再生に失敗したらどうなる?認可の取り消しへの対処法について解説

個人再生では、「失敗」することもあります。具体的には、下記のようなケースです。

・個人再生を申し立てたが、裁判所から認可されなかった
・個人再生の認可を受けたが、計画通りに返済ができず、認可を取り消された

個人再生を行うには、まず裁判所から認可を受ける必要があります。この認可が下りなければ、手続きを進めることはできません。
また認可後であっても、再生計画に沿った返済が滞れば、個人再生の認可は取り消され、借金の減額は受けられなくなります。

2023年の調査によると、個人再生の認可決定率は90.3%以上です。(『2023年破産事件及び個人再生事件記録調査』)
認可後に取り消しを受けるケースもありますが、全体の成功率は比較的高いといえます。
とはいえ、失敗の体験談を語る人も一定数おり、可能性はゼロではありません。

そこで今回は、個人再生に失敗したらどうなるかについて、対処法とともにわかりやすく解説します。

個人再生の申し立てが裁判所に認められないとどうなる?

個人再生への申し立てが裁判所に認められない場合、「認可されなくても信用情報は元に戻らない」「手続き費用が無駄になる」点に注意が必要です。

①認可されなくても信用情報は元に戻らない

個人再生は、裁判所へ申し立てを行った時点で信用情報に登録されます。

そのため、後に棄却や不認可となった場合でも「手続きが認められなかったから信用情報も元に戻る」というわけではありません

信用情報とは、ローンやクレジットカードの利用状況、返済履歴など、お金の取引に関する記録のことです。これらの情報は信用情報機関によって管理されています。

個人再生を申し立てると、いわゆる「ブラックリストに載った状態」となり、その期間中は新たなクレジットカードの作成やローン契約が難しくなります。

個人再生による信用情報への影響は、一般的に5~7年程度続くとされています。

②手続き費用が無駄になる

個人再生には、裁判所へ納める費用や弁護士費用などが必要です。
費用の目安は、合計で50万~80万円程度となります。

個人再生が棄却・廃止・不認可となった場合でも、この費用が返還されることは基本的にありません
借金の減額が認められないうえに、手続き費用も戻らないとなると、かえって家計状況が厳しくなる可能性があります。

返済計画を守れず取り消されてしまうとどうなる?

個人再生の返済計画を守れず再生債権者の申し立てにより再生計画が取り消しとなった場合、「債務が元に戻る」「債権者から訴えられる可能性がある」「住宅ローンの一括請求を受ける可能性がある」点に注意が必要です。

①債務が元に戻る

個人再生の認可が下りた後は、返済計画をきちんと守る必要があります。

もし再生計画通りに返済ができなかった場合には、債権者(債権総額の10分の1以上を有する者)は再生計画の認可の取り消しを裁判所に申し立てることができます
その申し立てが認められると、個人再生によって減額された借金は元の金額に戻ってしまいます

止まっていた督促も復活することになるので、注意が必要です。

②債権者から訴えられる可能性がある

認可後の返済滞納により個人再生の認可の取り消しを申し立てられるのは、債権総額の10分の1以上を有する債権者のみです。
そのため、申し立てができないその他の債権者は、個別に訴訟を起こすことで、貸したお金を回収しようとする可能性があります

裁判で負ければ、債務者は給与や保有資産を差し押さえられてしまうこともあるため、注意が必要です。

③住宅ローンの一括請求を受ける可能性がある

住宅ローン特則(正式名称:住宅資金特別条項)とは、住宅ローンを個人再生の対象から除外し、自宅を残したまま借金の整理を行える制度です。
どうしても自宅を手放したくないという場合は、この制度を使うことになります。

しかし、認可後に再生計画どおりの返済ができず、認可が取り消されると、住宅ローン特則の効果も失われます

その結果、自宅を守るための法的な保護がなくなり、金融機関から住宅ローンの残額について一括返済を求められる可能性があります
返済できずに放っておくと、自宅が競売にかけられ住まいを失うおそれがあります。

個人再生に失敗した場合の対処法

前述のような事態を避けるためにも、個人再生に失敗した場合には、速やかに対処しましょう。
ここでは4つの対処法をご紹介します。

対処法1. 個人再生を再度申し立てる

個人再生は、一度棄却されたり不認可になったりしても、再度申し立てることが可能です。一度目の問題点を的確に把握し、改善(書類不備をなくす、再生計画を現実的な内容に練り直すなど)した上で、再度申し立てましょう。

ただし、再度申し立てを行うためには、費用ももう一度支払わなければなりません。費用を無駄にせず確実に手続きを進めるためにも、弁護士のサポートを受けることをおすすめします。

対処法2. 支払期間の延長

再生計画どおりの返済が難しくなった場合は、裁判所に「再生計画変更」の申し立てを行うことで返済期間の延長が認められる可能性があります

延長できる期間は最長2年です。返済額そのものが減るわけではありませんが、毎月の返済負担を軽減できる場合があります。

ただし、返済期間の延長が認められるのは、債務者に責任のない「やむを得ない事情」がある場合に限られます。例えば、勤務先の倒産や病気・ケガによる収入減などが該当します。

一方で、ギャンブルや浪費など債務者自身に原因がある場合は「やむを得ない事情」には該当せず、返済期間を延長することはできません。

対処法3. ハードシップ免責の利用

ハードシップ免責とは、病気や失業など債務者に責任のない事情によって再生計画どおりの返済が困難になった場合に利用できる救済制度です。(民事再生法第235条)
ハードシップ免責が認められると、返済が残っている借金について免責を受けることができます。

ただし、ハードシップ免責の利用には以下の厳しい要件が設定されています。

債務者に責任のないやむを得ない事情により、再生計画どおりの返済が極めて困難になったこと
・借金総額の4分の3以上を返済していること
・免責によって債権者の「一般の利益」を害しないこと(言い換えると、所有財産の総額に相当する金額をすでに支払い終えていること)
・再生計画を変更しても、返済の継続が極めて困難であること

これらの要件を満たすケースは多くないため、実際にハードシップ免責が認められる事例は稀です。
利用を検討する場合には、まずは要件を満たすかどうか、慎重に判断する必要があります。

対処法4. 自己破産の利用

上記の方法で対応できない場合は、自己破産へ切り替えることも一つの方法です。

自己破産とは、裁判所を通して借金の支払いを免責してもらう手続きのことです。自己破産が認められれば借金の支払い義務が免除されるため、個人再生のように返済を続けていく必要はありません。

ただし自己破産では、生活に最低限必要なものを除き、すべての財産を処分しなければなりません。個人再生の住宅ローン特則で残した住宅も、手放すことになってしまう点に注意しましょう。

個人再生の失敗を防ぐために

個人再生の失敗を防ぐためには「必要な書類を漏れなく揃え、正確に準備を行うこと」、また「現実的に無理のない再生計画を策定すること」が必要です。

これらの点を徹底するために、専門家によるサポートは有効です。個人再生に詳しい弁護士に依頼し、すべての手続きを任せることをおすすめします

借金問題でお困りの方は、弁護士法人リーガル東京へご相談ください。債務整理による問題解決の実績が豊富な弁護士が、一人ひとりに最適な解決案をご提案します。

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