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任意売却業者の選び方のポイント|悪徳業者の特徴等も解説

任意売却を依頼する場合には、一体どのような業者に依頼するべきでしょうか。インターネット上で情報を検索すると、任意売却を得意とする弁護士や不動産業者などの情報があふれており、一体どのような業者に依頼をするべきか迷っていませんか。

そこで、今回の記事では任意売却業者を選ぶ際のポイントについて、詳しく解説します。悪徳業者の特徴等についても詳しく解説しますので、ぜひご一読ください。

任意売却業者の選択肢

任意売却が必要な方は、手続きが遅れると競売に発展するおそれがあるため、任意売却業者を早めに選択し、手続きを進める必要があります。

では、任意売却の相談先にはどのような候補が挙げられるでしょうか。主な候補先は以下の3つです。

1 不動産会社

任意売却とは、住宅ローンのある住まいを売却するものです。そのため、候補先の1つには不動産会社が挙げられます。不動産会社は住宅を売却する専門家であり、中には任意売却を得意としている場合もあります。任意売却を集客するために、積極的に広告している業者もいます。

2 弁護士

任意売却を行っても住宅ローンの完済が難しい場合などのケースでは、弁護士を選択する方法が考えられます。金融機関の多くは「損切り交渉」の相手には弁護士を希望する傾向があります。
また、任意売却の原因となった住宅ローン以外にも債務がある場合には、任意整理や自己破産などの債務整理も依頼できます。

3 司法書士

任意売却を相談できる先には、不動産登記などを専門とする司法書士も挙げられます。
ただし、司法書士は弁護士と比較すると対応できる業務は狭いため、金融機関や保証会社などの債権者との交渉や、高額の債務整理などが予想される場合は弁護士の方が望ましいでしょう。

任意売却業者の選び方のポイント

任意売却を実際に依頼する際には、知っておきたいポイントがあります。この章では任意売却業者選びを10個のポイントに分けて詳しく解説します。悪徳業者に騙されないためにも、ぜひ参考にしてください。

ポイント1 任意売却の実績が豊富である

任意売却は債権者との交渉を要するため、「実績が豊富」である業者に依頼することが重要です。
任意売却は、一般的な不動産売却よりも専門知識が必要となります。解決実績がしっかりと公開されている業者を選びましょう。

ポイント2 不動産会社の場合、弁護士などの専門家と連携している

任意売却の依頼先に不動産業者を選ぶ場合には、弁護士などの専門家と連携しているかどうか必ず確認しましょう。
場合によっては債務整理や競売の取り下げなど、法律の専門家にしかできない手続きがあります。任意売却を得意としている不動産会社の多くは、弁護士・司法書士と連携しています。

ポイント3 電話による無料相談を受け付けている

任意売却を検討する方は「住宅ローンが返済できない」状況に陥っていますが、その背景にある事情には個人差があります。
病気の方、その他の借入の返済にも苦しんでいる方、など事情によっては任意売却と同時に別の対応策も講じる必要があります。そのため、まずは気軽に「無料相談」に応じてくれる業者がおすすめです。電話や面談などで無料相談に応じてくれる業者を探しましょう。

ポイント4 物件が対応可能なエリアに入っている

任意売却業者の対応エリアにご自身の住まいが含まれているかを確認してください。業者によっては、都道府県単位や首都圏など、対応可能なエリアに制限を設けている場合があります。

ポイント5 会社情報や所属団体が確認できる

残念なことに、任意売却を謳う業者の中には悪徳業者も潜んでいます。相談・依頼をするなら、会社情報や売却を手掛ける方の所属団体がはっきりとわかる業者を選びましょう。企業名や事務所名がわからない業者には依頼すべきではありません。
また、不動産を売買する以上「宅地建物取引業免許」(同じような名称ですが「宅地建物取引士」とは異なるものです)が必要です。

ポイント6 スピーディーに対応してくれる

任意売却は競売が開始される前に完了させる必要があります。つまり、「スピーディーな対応」が必須です。依頼したにもかかわらず、売却活動を一生懸命行ってくれないなら、任意売却は成功できません。また、担当者が決まっており、信頼関係を気付けるような業者であることも重要です。

ポイント7 任意売却後のアドバイスがある

任意売却は住宅ローンの返済に行き詰まった結果、売却に至っているため、その後のアフターケアが必要な方も多くなっています。
債務整理や自己破産など、適切なアドバイスを行ってくれる業者でなければ債務者は生活に困ってしまいます。法的知識や任意売却後の流れについても精通しており、的確なアドバイスができる業者に依頼しましょう。

ポイント8 不利益になる話もしてくれる

オーバーローン物件を任意売却する場合は、金融機関や保証会社など債権者の同意を得た上で売却する必要があります。しかし、交渉が難航する場合もあると知っておく必要があります。加えて、ブラックリストに載ることの影響も知っておく必要があるでしょう。

また、オーバーローンの場合は任意売却完了後にも残債の返済を続ける必要があり、返済が苦しい場合には、別の対策も検討する必要があります。依頼時にはこうしたデメリットに聞こえる部分も誠実に話をしてくれる業者を選ぶ必要があります。

ポイント9 任意売却以外の解決方法も提示してくれる

任意売却は一般的に「第三者への不動産売却」として広く知られていますが、実は解決方法の中には親子間売買やリースバックといった手法もあります。
また、住まいをどうしても守りたいという場合には、個人再生も視野に入れる必要があるでしょう。このように任意売却を依頼するなら、別の選択肢も提案できる業者に依頼することが重要です。

ポイント10 費用を明確に提示してくれる

任意売却を依頼するなら、必要な費用を明確に提示してくれる業者を選びましょう。必要な費用を説明してくれない業者は、信用できないでしょう。
不動産会社の場合、コンサルティング料などの名目で、手数料を請求するケースも見受けられますが、こうした費用は本来請求できないものであるためご注意ください。

任意売却の悪徳業者の特徴

任意売却を扱う業者の中には、悪徳業者も潜んでいます。では、どのような特徴があるでしょうか。この章では悪徳業者の特徴を3つ紹介します。

特徴1 引っ越し費用の保証を謳う

任意売却後は住まいを失うため、引っ越しを余儀なくされますが、不動産売却代金の中から引っ越し費用をもらえることがあります。しかし、必ずしももらえるわけではありません。引っ越し費用が必ずもらえる」などと謳っている場合は、注意が必要です。

特徴2 手数料の請求

任意売却で債務者側が支払うものは、「仲介手数料のみ」と法律で決められています。
しかし、悪徳業者は相談料などの名目で、追加の手数料を支払うように求めてくる場合があります。不明瞭な手数料の請求には応じてはいけません。

特徴3 デメリットの説明がない

任意売却はデメリットも承知の上で進める必要がある手続きです。それにもかかわらず、メリット面ばかりを伝え、契約をしようとする場合は、悪徳業者の可能性があるでしょう。

この他にも悪徳業者の特徴は複数あります。任意売却を失敗しないためにも、ぜひご覧ください。
「任意売却の悪徳業者の特徴10選|相談先の選び方等も解説」

任意売却を弁護士に依頼した方がいいケース

任意売却は弁護士も相談・依頼に応じていますが、どのようなケースなら弁護士を選択するべきなのでしょうか。この章では弁護士に依頼がおすすめされるケースを3つ解説します

ケース1 損切り交渉が必要なケース

任意売却を進めるにあたっては、金融機関に対して抵当債務額よりも少ない金額で抵当権の解除に応じてもらわなければいけないケースがあります。
こうしたケースは損切り交渉であり、金融機関側は安心できる法律の専門家と交渉したいと考えています。弁護士がこうした交渉の専門家であり、依頼に最適です。

ケース2 オーバーローンがあるケース

任意売却で住宅ローンの残債をすべて返済できれば、残債の返済を続ける必要はありません。しかし、売却しても残債が残ってしまう場合はオーバーローンの状態であり、残債の返済義務は残されます。弁護士に依頼すると、残債の返済方法について債権者側と交渉も行ってくれるので、毎月無理のない返済金額で返済を続けられます。

ケース3 債務整理を検討するべきケース

任意売却で解消できる問題は、主に住宅ローンの滞納です。もしも消費者金融などからの借り入れも多く、返済に苦しんでいる場合には債務整理も検討する必要があります。
債務整理には任意整理・自己破産・個人再生の方法が挙げられますが、いずれも弁護士の専門領域です。住宅ローン以外の借金についても相談したい場合は、弁護士に相談しましょう。

まとめ

今回の記事では「任意売却業者の選び方」について、悪徳業者等の特徴も踏まえながら詳しく解説を行いました。任意売却は多くのケースでオーバーローンとなるため、債務整理や残債の返済方法の交渉なども得意とする弁護士へのご相談がおすすめです。

弁護士法人リーガル東京は、任意売却の解決実績が豊富な法律事務所です。税理士・宅地建物取引主任者・フィナンシャルプランナー、不動産会社とも連携しながら、安心の任意売却を進めています。どうぞお気軽にご相談ください。

監修者


氏名(資格)
小林 幸与(税理士・弁護士)

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